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自分の価値観でキャリアをつくるスローキャリア論

自分の価値観でキャリアをつくるスローキャリア論

今回は、がむしゃらに高い報酬や出世を目指すのではなく、むしろ自分の価値観でキャリアづくりをしたいと考えている方に役立つ理論「スローキャリア」をご紹介しましょう。

 スローキャリアという語感から、「のんびりとマイペースで仕事をすることかな?」というイメージを持たれるかもしれません。しかし、そうではありません。「社会人ならトップを目指すべきだ!」といった社会・企業の一般的な通念や価値観にいたずらに振り回されず、仕事やキャリアを自律的に考え、つくっていく気概を持つことを指します。仕事に前向きに挑戦し、やりがいのある仕事、充実した人生を送るための処方せん、それがスローキャリアです。

スローキャリア論の提唱者は、現在、慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科 教授の高橋俊介氏です

成功するキャリア vs. 幸せなキャリア

高橋氏が理想とするキャリアは、「幸せなキャリア」。働く人1人1人が「この仕事をやっていて自分は幸せだ、毎日が充実している」と感じられるようなキャリアです。

ここには「他人と比べて自分がどうか?」という視点はありません。

この対極にあるのが「成功するキャリア」です。一般的な「成功」とは、より高い収入、より高い地位を手にすることですね。

これは、端的には他人との競争によって得られるものです。勝てば成功、負ければ失敗……。勝ち組はさておき、負け組はうなだれた毎日を過ごすことになるでしょう。

従来、多くの人が上記のような「社会的な成功」を目指して脇目もふらず働いてきました。

いわゆる、「上昇志向」の持ち主だったというわけです。しかし、たとえ「大金持ち」あるいは「社長」といった成功目標に到達したからといって、必ずしも幸せになれるとは限りません。

幸せは、お金や地位だけで決まるものではないからです。

さらに昨今見られる傾向として、金銭的、地位的な成功に以前ほど魅力を感じなくなってきている人が増えているように思います。

「生活を維持するための相応の稼ぎは必要。自己裁量が広がるという意味で出世もしたい。けれど、もっと大事なことは、悔いのない人生を送ることだ」と考えている人が多くなっている気がします。

 日本はいま、厳しい経済環境にありますが、それでも十分に恵まれ、安定した社会にわたしたちは生きています。

そんな時代だからこそ、高度成長期に主流だった上昇志向、「キャリアアップ・キャリアダウン」、あるいは「勝ち組・負け組」といった言葉が使われる「成功するキャリア」ではなく、「幸せなキャリア」を追求するスローキャリア論に共感を覚える方が多いのではないでしょうか。

コラム作成日:2021年02月17日

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